◆不動産共有の主な理由は相続から
不動産が共有になる主な理由は「相続」からが多いと言われています。平等に分割するのが難しい資産のひとつなので、とりあえず「共有」にしておこうと考えるケースが多いからです。毎月一定の収入を見込むことができるアパートなどの収益不動産や、価値の高い不動産などは特に共有になりやすくなります。広い土地などもそうですね。まずは共同で所有しておいて、活用方法や分割方法など、後で使い方を考えればよいと思うからではないでしょうか。仮に共有を避けようと思っても分筆などを面倒に感じる方もいると思います。「共有」とは、ひとつの土地や建物に複数の所有者がいる状態のことを言いますが、所有者のお互いの権利関係が分かれているわけではなく、あくまでもひとつの不動産に対して共有者全員が所有権を持っていることになります。一見、共有で相続することは問題ないように思えますが、予期せぬトラブルに発展する可能性もあります。
◆共有不動産で起こるトラブルとリスク
共有者全員の関係性が良好な場合は問題が起こることも少ないかもしれませんが、お金などの事情が絡んでくると、たとえ親族間でも関係性が悪化することもあります。関係が悪化してコミュニケーションが取れなくなると、修繕や増改築もできなくなり、不動産の価値が下がっていくリスクがあります。そのような状態に嫌気をさして自分の持ち分だけを売却しようと思っても、売却先は限られ、通常の市場価格より数十パーセントも割安になることも覚悟しなければいけません。トラブルになると経済的な負担も、心理的な負担も大きくなっていきます。そもそも、民法ではひとつの不動産は誰かが単独で所有することを前提としており、共有というのは、あくまでも一時的な扱いと考えています。トラブルの起きやすい共有を解消していくための法改正などの動きも進んでいます。
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