◆一般的な天井高さと最近の傾向
住み替えなどを考える人に、広さや価格以外に注目を集めているものに「天井の高さ」があります。住宅の天井高さは一般的に2.4mと言われていますが、最近ではリビングの天井高さ2.7mを採用する戸建やマンションもあります。オフィスにいたっては、30年ほど前は約2.5mが天井高の平均でしたが、いまは2.8mを超えていると言われています。
◆どうして天井が高くなっているの?
ひとつは、日本人の平均身長が伸びていることが考えられます。建築基準法では、最低の天井高さを2.1m(平均)と定めていますが、この法律は1950年にできたもので、そのころと比べると10cmほど平均身長は伸びています。また、1戸当たりの住宅面積が年々縮小傾向にあることも要因のひとつと考えられます。天井を高くすることで、限られた面積でも窓などの工夫によって開放感を出すことができるからです。
◆天井が高いメリット・デメリットは?
まず、窓を大きくして高い位置に設置することで、室内を明るく演出することができます。もちろん風の通りも良くなります。天井が高いことで、ゆっくりとした時間を長く過ごしやすくもなります。住宅の面積は税金に影響しますが、天井が高くなっても税金にはほぼ反映されないのも利点です。ただ、高すぎる天井は建築コストにも影響しますし、掃除や照明の交換など不便になることもあります。一方で、天井が低いとデメリットしかないのかというとそんなことはありません。例えば、短時間で集中した作業などをしたい場合は、低い天井の部屋の方が向いていると言われています。半地下などを使って、わざわざ低い天井の部屋をつくる人もいます。リモートワークなどで黙々と仕事をするのに適しているのではないでしょうか。人の思考は生活環境から受けている影響が大きくあるということです。
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