こんにちは。茨城県土浦市の不動産会社、株式会社かけはしの宮武です。
最近、ニュースを見ていると、企業や自治体などにおける個人情報の漏えいや不正アクセスの問題が、連日のように報じられています。大手企業だから安心、十分なセキュリティ対策をしているから大丈夫。残念ながら、必ずしもそうとは言えない時代になっているように感じます。
そんな中、2026年10月21日、世界中のホームページやインターネットサービスで利用されている「PHP」というプログラミング言語に、重大なセキュリティ上の問題があることが公表されました。今回の出来事は、ホームページを運営している弊社にとっても、決して他人事ではありません。そこで今回は、PHPの問題について簡単にご説明するとともに、不動産会社として個人情報を守ることの重要性、そして弊社が実践している情報管理の考え方についてお話ししたいと思います。
1.今回のPHP問題とは?
PHPとは、ホームページやインターネット上のさまざまなサービスを動かすために使われているプログラミング言語です。
企業のホームページ、お問い合わせフォーム、会員専用ページなど、私たちが日常的に利用している多くのサービスで使われています。
今回発見されたのは、「脆弱性(ぜいじゃくせい)」と呼ばれる、システムの安全性に関わる弱点です。
この弱点を悪用されると、条件によっては第三者が外部から不正なプログラムを実行できてしまうおそれがあります。
その結果、次のような被害につながる可能性があります。
- 個人情報の流出
- ホームページの改ざん
- データの破壊や消失
- サービスの停止
今回の問題では、こうした被害を未然に防ぐため、企業や自治体などがホームページや一部のサービスを一時的に停止する対応も行っています。
ただし、脆弱性が発見されたことと、実際に個人情報が流出したことは別の問題です。
危険性が判明した段階で、被害を防ぐためにサービスを停止することも、重要なセキュリティ対策だと考えています。
2.アットホームも現在メンテナンス中です
不動産業界も、インターネットサービスと密接に関わっています。
弊社が加盟している不動産情報サイト「アットホーム」についても、2026年10月23日(金)午前9時35分現在、今回のPHP問題への対応として実施されている緊急メンテナンスにより、現在、閲覧できない状況となっています。
物件をお探しのお客様にはご不便をおかけしますが、弊社ホームページでも販売中の物件情報や写真を掲載しております。
特に弊社ホームページでは、アットホームに掲載しきれない写真や詳細情報も公開しておりますので、ぜひご活用ください。
3.連日のように報じられる個人情報漏えいのニュース
今回のPHP問題に限らず、近年、個人情報の漏えいに関するニュースを目にする機会が非常に増えたように感じます。
実際に、2026年10月には政府機関からも、国内のさまざまな企業や団体で個人情報等の漏えいが相次いでいるとして、注意喚起が出されています。
被害を受けているのは、必ずしもセキュリティ対策が不十分な小規模事業者だけではありません。
多くの利用者を抱える大手企業や、社会的に重要なサービスを提供する組織でも、情報漏えいの問題が発生しています。
そして、一度外部に流出してしまった情報を、完全に取り戻すことは容易ではありません。
流出した個人情報が詐欺やなりすましなどに悪用されれば、その影響は長期間に及ぶ可能性もあります。
私が特に怖いと感じるのは、情報を預けたお客様ご自身には、こうした被害を防ぐ手段が限られているということです。
だからこそ、個人情報を預かる企業側が、いかに慎重に管理するかが重要なのだと思います。
4.不動産会社が取り扱う個人情報は、非常に重要なものばかりです
不動産会社は、一般的に想像される以上に、多くの個人情報を取り扱っています。
お客様のお名前、ご住所、電話番号などの基本情報はもちろん、取引内容によっては、次のような情報もお預かりします。
- 本人確認書類
- 金融機関の口座情報
- 所有不動産に関する情報
- ご家族や相続に関する情報
- 住宅ローンなどの資金計画に関する情報
また、不動産の売却相談では、ご家族の事情や将来の生活設計など、非常にプライベートな内容を伺うこともあります。
こうした情報の中には、ご家族やご親族であっても知られたくない事情が含まれる場合もあります。
不動産会社が取り扱っているのは、単なる物件情報や契約書類だけではありません。
お客様の財産に関わる情報であり、時には人生そのものに関わる大切な情報でもあるのです。
私は、不動産会社こそ個人情報の取り扱いについて、特に慎重でなければならないと考えています。
5.サービサー時代に身についた、個人情報管理への意識
私が個人情報の管理を特に重視していることには、理由があります。
私は以前、サービサー(債権回収会社)に勤務していました。
サービサーとは、法務大臣の許可を受けて、金融機関などから委託された債権や、譲り受けた債権の管理・回収などを行う会社です。
その業務では、お客様の氏名や住所だけでなく、借入状況、返済状況、収入や財産など、極めて慎重な取り扱いが求められる情報を日常的に扱います。
当然ながら、個人情報や機密情報の管理については、厳格なルールが設けられており、その遵守が徹底されていました。
誰が、どの情報を、何の目的で取り扱うのか。
業務上必要のない情報にはアクセスしないこと、情報の持ち出しや第三者への開示を厳しく管理することなど、日々の業務を通じて、情報管理の重要性を学んできました。
~内部監査委員としての経験~
また、サービサー勤務時代には内部監査委員も兼任し、社内の業務や情報管理体制が適切に運用されているかを確認する立場にもありました。
正直に申し上げると、当時は一緒に働く仲間を疑っているような気持ちになることもあり、決して気の進む役割ではありませんでした。
しかし、今振り返ると、組織としての適切な管理体制や、客観的な立場から業務を確認することの重要性を学ぶことができた、非常に貴重な経験だったと感謝しています。
内部監査では、問題点や改善すべき事項が見つかれば、その都度指摘し、改善を求め、実際に是正されたかどうかを検証するという、一連のサイクルを監督していました。
大切なのは、問題点を指摘して終わりにするのではなく、改善が確実に実施され、その後も適切な運用が継続されているかを確認することです。
「問題点の発見 → 指摘 → 改善 → 検証」
このサイクルを繰り返すことで、組織全体の管理体制を継続的に改善していくことの重要性を、実務を通じて学びました。
こうした経験から、個人情報の保護は、一度対策を講じれば終わりというものではなく、常に見直し、改善を続けていくことが重要だと考えています。
『個人情報の管理を徹底する』という考え方は、私の中に深く根付いています。
これは、不動産会社を経営するようになってから、急に意識し始めたことではありません。
サービサー時代から長年にわたって培ってきた、仕事に対する基本姿勢の一つです。
現在も、お客様の大切な情報をお預かりする際には、こうした経験を生かし、日々の情報管理やセキュリティ対策に取り組んでいます。
6.株式会社かけはしでは、個人情報をインターネットから物理的に隔離して管理しています
弊社では、お客様の個人情報を管理するために、インターネットに接続していない専用のパソコンを使用しています。
普段、ホームページの更新やメールのやり取りなどに使用するパソコンとは別に設け、個人情報を管理するパソコンは、インターネットから物理的に隔離しています。
これは「オフライン管理」や「エアギャップ」と呼ばれる考え方に近い管理方法です。
~なぜインターネットから切り離しているのか~
インターネットは非常に便利ですが、接続している以上、外部からの不正アクセスなどのリスクを完全に排除することは困難です。
そこで弊社では、重要な情報を管理するパソコン自体をインターネットから切り離すことで、外部から直接侵入されるリスクを抑えるようにしています。
もちろん、ネットにつながっていなければ絶対に安全というわけではありません。
パソコンの盗難や故障、外部記憶媒体を介した情報漏えい、人的ミスなど、別のリスクにも注意する必要があります。
また、メールやお問い合わせフォームなど、インターネットを利用した情報のやり取りについても、引き続き慎重な取り扱いが必要です。
それでも私は、便利さを優先するあまり、大切な情報を必要以上のリスクにさらすべきではないと考えています。
多少手間がかかっても、守るべき情報はしっかり守る。
この考え方は、これからも大切にしていきたいと思います。
7.ホームページもWordPressを使い、すべて自分一人で制作・管理しています
ここで、弊社ホームページの管理体制についても少しお話ししたいと思います。
株式会社かけはしのホームページは、制作会社に依頼したものではなく、WordPress(ワードプレス)というソフトウェアを使い、私自身が一から制作し、現在も一人で管理・運営しています。
ホームページのデザインや物件情報の掲載、写真の登録、各種設定の変更など、基本的にすべて自分で対応しています。
そのため、ホームページの構成や管理方法についても、自分自身で把握しています。
~自分で管理しているからこそ、緊急時にも迅速に対応できる~
この体制には、セキュリティ面でもメリットがあると考えています。
それは、万が一のトラブルが発生した場合でも、外部の制作会社に連絡し、その対応を待つ必要がないことです。
例えば、ホームページに不具合が発生した場合や、緊急性の高いセキュリティ情報が公表された場合でも、自分の管理権限で対応できる範囲については、速やかに確認や対策に着手できます。
WordPress本体やプラグインの更新、設定の見直し、必要に応じたページの公開停止など、状況に応じて自ら判断して対応できることは、大きなメリットだと感じています。
~今回のPHP問題では、ニュースを知ってからわずか1分で対応~
実際、今回のPHPの問題についても、ニュースで知ってからわずか1分後には、弊社が利用しているエックスサーバーの管理画面からPHP本体のバージョンを更新し、速やかに初動対策を講じることができました。
これは、日頃から自分自身でホームページを制作・管理し、各種設定の変更や不具合への対応を行っているからこそ、実現できたことだと思っています。
仮にホームページの制作や管理を外部の専門会社にすべて任せていた場合、まず担当者へ連絡し、状況を説明したうえで、対応を依頼する必要があったかもしれません。
特に今回のように、世界規模で影響が懸念される問題が発生した場合には、システムエンジニアや制作会社にも対応依頼が集中し、順番を待たなければならない状況も考えられます。
もちろん、専門的な知識や技術を持つ制作会社に管理を任せることには、多くのメリットがあります。
しかし、セキュリティ上の問題は、時として一刻を争います。
そのようなときに、外部への連絡や対応を待つことなく、自分自身の判断で速やかに対策を講じられることは、弊社のホームページ管理体制における大きな強みの一つだと考えています。
~対策を講じて終わりではありません~
ただし、初動対策を迅速に行えたことと、すべての危険性が完全に解消されたことは別です。
WordPressやプラグインを適切に更新すること、データのバックアップを確保すること、セキュリティ情報に注意を払うことなど、継続的な管理が欠かせません。
また、今回のPHPのように、サーバー側の対応が必要な問題については、利用しているレンタルサーバー会社との連携も重要です。
大切なのは、ホームページを作って終わりにするのではなく、日頃から自分自身で管理し、問題が発生した際には迅速に動ける体制を整えておくこと。
私は、ホームページも会社の大切な窓口の一つだと考えています。
物件情報を見てくださる方、お問い合わせをいただく方に安心して利用していただけるよう、これからも責任を持って管理していきたいと思います。
8.一人で運営している会社だからこそのメリットもあります
弊社は、私一人で運営している小さな不動産会社です。
一般的には、従業員が多い会社の方が管理体制もしっかりしているという印象を持たれるかもしれません。
もちろん、組織的な管理体制には多くのメリットがあります。
一方で、一人会社だからこそのメリットもあると考えています。
それは、お客様の情報を取り扱う社内の人間が、私一人に限定されていることです。
複数の従業員がいる会社では、業務上、複数の担当者が顧客情報にアクセスすることもあるでしょう。
しかし、弊社には私以外の従業員がおりません。
そのため、少なくとも現状では、他の従業員が社内のパソコンから顧客情報を無断で抜き取ったり、社外に持ち出したりするというリスクはありません。
また、お客様からご相談を受けた内容についても、社内で複数の担当者に伝達する必要がありません。
最初のご相談からご契約、お引渡しまで、基本的に私が一貫して対応しています。
もちろん、一人会社だからといって外部からの不正アクセスや情報漏えいの危険がなくなるわけではありません。
また、取引に必要な範囲で司法書士などの専門家と情報を共有する場合には、その取り扱いにも十分な配慮が必要です。
それでも、情報に接する人を必要最小限にできることは、一人会社ならではの利点の一つだと考えています。
何より、お客様からお預かりした情報について、最初から最後まで私自身が責任を持って向き合うことができます。
9.デジタル化が進む時代だからこそ、慎重な情報管理を
現在、不動産業界でも契約書類の電子化、オンライン相談、クラウドサービス、AIの活用など、デジタル化が進んでいます。
弊社でも、ホームページによる情報発信やオンライン来店、AIの活用など、さまざまな場面でデジタル技術を取り入れています。
私自身、こうした技術の進歩は大いに歓迎しています。
しかし、便利になることと、安全であることは、必ずしも同じではありません。
どんなに便利なシステムであっても、情報漏えいのリスクを十分に考えずに利用してしまっては、本末転倒です。
新しい技術を積極的に活用することと、お客様の大切な情報を慎重に取り扱うこと。
この二つを両立させることが、これからの不動産会社には、ますます求められるのではないでしょうか。
10.最後に|信頼していただいた情報を、責任を持って守るために
不動産の売買は、お客様にとって人生の中でも大きな出来事の一つです。
その過程では、不動産という大切な財産だけでなく、ご家族の事情や個人情報など、多くの大切な情報をお預かりします。
私は、そうした情報を単なる業務上のデータとは考えていません。
お客様が信頼して話してくださった、大切な情報である。
そして、一度失われた信頼を取り戻すことは、決して簡単ではありません。
サービサー時代に培ってきた個人情報管理への意識、インターネットから隔離したパソコンによる情報管理、そして自ら制作・管理しているホームページの運営体制。
いずれも根底にあるのは、お客様からお預かりした大切な情報を、責任を持って守りたいという思いです。
弊社は一人で運営している小さな会社ですが、小さいからこそできること、小さいからこそ徹底できることもあると考えています。
今回のPHP問題や、連日のように報じられる個人情報漏えいのニュースを、一時的な出来事として終わらせることなく、今後の情報管理を見つめ直すきっかけにしたいと思います。
これからも株式会社かけはしは、お客様の大切な財産と個人情報をお預かりする立場として、慎重かつ誠実な対応を心がけてまいります。
※本記事は2026年10月23日時点の情報をもとに作成しています。各サービスのメンテナンス状況は変更される場合があります。
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