お客様から、「内見時にどこを意識して見ればいいのですか?」という質問が多いので、解説させていただきますね♪
大切な買い物ですから、後悔しないようにしっかりチェックしたいですよね。
内見というと、どうしても間取りやデザイン、日当たりに目が行きがちですが、建物の状態や見えない部分にこそ、将来の安心や費用に関わる重要なポイントが隠されています。
プロの目線から、中古戸建てを内見する際に特に注意して見ていただきたいポイントを、3つのステップに分けてお伝えします。
ステップ1:家に入る前に、建物の「健康診断」
家の中に入る前に、まずは外から建物の状態をじっくり見てみましょう。これは、人間でいう「健康診断」です。
(1)外壁や基礎のひび割れ
・髪の毛のような細いひび(ヘアークラック)は問題ないことが多いですが、幅が0.3mm以上のひび割れは注意が必要です。構造に影響している可能性もあります。
・ひび割れから雨水が侵入し、構造材が腐食したり、シロアリが発生したりすることもあります。
(2)屋根と雨どい
・屋根材がずれたり、割れたりしていませんか?
・雨どいが外れていたり、ゴミが詰まったりしていませんか?雨どいが壊れていると、雨水が建物に直接あたり、壁の劣化につながります。
(3)庭の様子
・庭の手入れはされていますか?家の管理が行き届いているかどうかのヒントになります。
(4)隣家との境界
・隣家との境界がはっきりしているか、境界線上にフェンスなどがしっかり設置されているか確認しましょう。後々のトラブルを避けるためにも重要です。
ステップ2:家の中で、見えない部分をチェック
いよいよ家の中へ。ここでは、見た目の綺麗さに惑わされず、においや音にも意識を向けてみましょう。
(1)カビや湿気のにおい
・押入れやクローゼット、洗面所や浴室の扉を開けて、カビ臭いにおいがしないか確認してください。湿気がこもっていると、建物の劣化や健康にも影響することがあります。
・特に、壁紙に不自然なシミや剥がれがないか、よく見てみましょう。過去の雨漏りや水漏れの跡かもしれません。
(2)床のきしみや傾き
・歩いた時に「ギシギシ」と音がしたり、床がフワフワと沈む感じがしたりしませんか?これは、床下の構造材が弱っている可能性があります。
・ここでおすすめなのがビー玉です。床に置いて転がると水平でないということです。転がるスピードが速いほど傾きがあるということになります。水平器より正確ですし、見て確認できるので分かりやすいですよ。
(3)窓やドアの開閉
・窓やドアがスムーズに開け閉めできるか、全て試してみましょう。もし開け閉めがスムーズでない場合は、建物が傾いている可能性も考えられます。
(4)設備の状態
・キッチンやお風呂、トイレなどの水回りの設備は、実際に水を流して水漏れがないか、排水がスムーズか確認しましょう。漏水のチェック方法は過去のこちらのブログを参考になさってください。 ➡ 超簡単!自分でできる漏水のチェック方法(動画解説つき)
・給湯器の製造年数もチェックしておくと良いでしょう。故障している場合は、交換費用が別途かかります。
※給湯器の一般的な寿命は、約10年が目安とされています。これは、各メーカーが「設計標準使用期間」として定めているもので、この期間を過ぎると経年劣化による故障や不具合が増える傾向にあります。もちろん、使用頻度や設置環境、日々のメンテナンス状況によっては10年以上使える場合もありますが、7~8年を過ぎたあたりから、少しずつ不調のサインが現れ始めることが多いです。以下のような症状が出始めたら、給湯器の交換を検討するタイミングかもしれません。
① お湯が出るまでに時間がかかる。
② お湯の温度が不安定になる:急に熱くなったり、ぬるくなったりする。
③ 異音や異臭がする:「ゴー」という異常な燃焼音や、「ボンッ」という爆発音のような音がする。ガス臭い場合はすぐに使用を中止し、専門業者に連絡してください。
④ 給湯器本体や配管から水漏れがある:本体の下に水たまりができている。
⑤ リモコンにエラーコードが頻繁に表示される。
ステップ3:周辺環境と将来性を考える
建物そのものだけでなく、そこに住む自分たちの生活を具体的にイメージしてみることが大切です。
(1)日当たりと風通し
・窓を開けて、風通しが良いか、隣家との距離は十分か確認します。夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるか、時間帯を変えて内見してみるのも良いでしょう。
(2)周辺の騒音
・大きな道路や線路、学校や工場が近くにありませんか?実際に現地に立って、騒音の程度を確認しましょう。
(3)ハザードマップ
・その土地が、水害・土砂災害・内水氾濫・液状化のリスクがあるエリアではないか、事前にハザードマップで確認しておくことを強くおすすめします。
中古戸建ては、一軒一軒に個性があります。
内見の際には、今回お伝えしたポイントを参考に、ぜひご自身の目で、手で、耳で、そして肌で、その家の状態を確かめてみてください。
もし「これはどうなんだろう?」と不安に思うことがありましたら、遠慮なく私に質問してください。一緒に、お客様にとって最適な住まいを見つけましょう!
不動産会社の中には、キーボックスを設置し、お客様だけで内見をさせるケースもありますが、当社では私が同行して、物件のポイントをしっかりとご説明しますのでご安心ください。
本日は以上です。次回もちょっと気になったことをピックアップしお届けいたします♪
※このような情報をピックアップしてほしいというご要望がございましたらお気軽にお申し付けくださいm(_ _)m
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