突然ですが、皆さんは昔の住宅ローン金利が何%だったかご存じでしょうか?最近は住宅ローン金利の上昇がニュースになることも多く、これからマイホームの購入を考えている方にとっては、気になる話題ではないでしょうか。
実は、今から36年前の1990年、いわゆるバブル期には、住宅ローン金利がなんと8.5%に達した時代があったのです!
「えっ!住宅ローンで8.5%!?」
現在の金利を考えると、驚いてしまいますよね。
では、住宅ローンの金利が違うと、毎月の返済額にはどれくらいの差が生まれるのでしょうか?今回は、バブル期と現在の住宅ローン金利を比較しながら、金利が家計に与える影響や、これからの時代に合った無理のない住宅購入について考えてみたいと思います。
1. バブル時代の住宅ローン金利は8.5%!
国土交通省の「平成24年度 国土交通白書」によると、1990年のバブル期には、都市銀行の住宅ローン変動金利が8.5%を記録しています。その後、金利は大きく低下し、1998年には2.5%にまで下がりました。つまり、住宅ローン金利は時代によって大きく変化してきたのです。
ちなみに、当時は現在と住宅価格や収入、物価なども異なります。そのため、金利だけを比較して昔と今のどちらが住宅を購入しやすかったかを判断することはできません。それでも、金利が住宅購入に与える影響の大きさは、知っておいて損はありません。
2. 3,000万円を35年間借りたら、返済額はいくら違う?
それでは、実際に計算してみましょう。
例えば、3,000万円の住宅ローンを35年間で返済する場合、金利によって毎月の返済額は次のように変わります。
| 金利(年率) | 毎月の返済額 | 35年間の総返済額 |
| 1.0% | 約8.5万円 | 約3,557万円 |
| 3.0% | 約11.5万円 | 約4,849万円 |
| 5.0% | 約15.1万円 | 約6,359万円 |
| 8.5% | 約22.4万円 | 約9,410万円 |
※借入額3,000万円、返済期間35年、元利均等返済、ボーナス返済なし、金利が全期間変わらないと仮定した概算です。各金利は比較用の仮定であり、現在の適用金利を示すものではありません。融資手数料等の諸費用は含みません。
いかがでしょうか?
金利1%なら毎月の返済額は約8.5万円ですが、8.5%では約22.4万円。同じ3,000万円を借りても、毎月の返済額に約14万円もの差が生まれるのです。35年間の総返済額では、実に5,800万円以上の差になります。もちろん、8.5%の金利が35年間ずっと続くと仮定した計算なので、当時の一般的な住宅ローンの実際の返済状況を示しているわけではありません。それでも、金利が返済額にどれほど影響するのか、お分かりいただけると思います。
余談:ちなみに、不動産屋が返済額を素早く計算できる理由は(^_-)-☆
ここで、ちょっと余談です。
不動産会社に住宅ローンの相談をすると、
「3,000万円を35年、金利1%なら毎月約8万5,000円ですね」
なんて、すぐに返済額を教えてくれることがあります。
「不動産屋さんって、計算が早いなぁ」
と思われるかもしれませんが、実はちょっとした秘密があります。
それが、「金融電卓」という専用の電卓です。
借入金額、金利、返済期間などを入力するだけで、毎月の返済額を簡単に計算できる便利な道具なんです。逆に、毎月の返済希望額から借入金額を逆算することもできます。つまり、不動産屋が特別に暗算が得意というわけではないんですね(笑)。最近はスマートフォンやパソコンでも簡単にシミュレーションできますが、金融電卓は昔から不動産や金融の現場で使われてきた便利な道具の一つです。
ちょっとした不動産屋の裏話でした!
3. では、現在の住宅ローン金利は?
2026年10月現在、全期間固定金利型住宅ローンの代表的な商品である「フラット35」の最頻金利は、返済期間21年以上35年以下で年3.83%となっています。ちなみに、前月の2026年9月は年3.46%でしたので、1か月で0.37ポイント上昇したことになります。
※いずれも融資率9割以下・新機構団信付き・金利引下げ前の最頻金利です。取扱金融機関や融資条件等によって適用金利は異なります。
なお、フラット35は全期間固定金利型の住宅ローンであり、先ほどご紹介した1990年の8.5%は変動金利のデータです。金利の仕組みが異なるため、単純な比較はできません。また、住宅ローンには変動金利型、固定金利期間選択型、全期間固定金利型などがあり、それぞれメリットと注意点があります。特に変動金利型では、将来の金利変動によって返済負担が増える可能性もあります。
だからこそ、これから住宅を購入する方に大切にしていただきたいのは、「いくらまで借りられるか」ではなく、「毎月いくらなら無理なく返済できるか」という考え方です。
4. サービサー勤務時代に見てきた、住宅ローンの厳しい現実
実は私は、不動産会社を経営する以前、サービサーと呼ばれる債権回収会社に長年勤務しておりました。サービサーという言葉は、あまり聞き慣れないかもしれませんが、金融機関などから委託を受けたり、債権を譲り受けたりして、債権の管理・回収などを行う会社です。
その仕事を通じて、住宅ローンの返済が行き詰まり、最終的に大切なマイホームが競売にかけられてしまう方々を見てきました。そうした経験のなかで、強く感じたことがあります。
それは、「高い家を買うことが、必ずしも幸せにつながるわけではない」ということです。
住宅を購入するときは、誰でも夢が膨らむものです。
「せっかく買うなら、もう少し広い家がいい」
「設備や内装にもこだわりたい」
「一生に一度の買い物だから、多少無理をしてでも理想の家を建てたい」
そのお気持ちは、よく分かります。
しかし、金融機関から借りられる上限に近い金額まで住宅ローンを組み、毎月の返済にほとんど余裕がない状態で生活を始めてしまうと、思いがけない出来事が起きたときに対応できなくなることがあります。例えば、勤務先の業績悪化による収入の減少、病気やけが、家族構成の変化などです。住宅ローンを組んだ当初は問題なく返済できていても、長い人生のなかで状況が変わることは珍しくありません。もちろん、住宅ローンの返済が困難になる原因はさまざまであり、決して無理な借入れだけが原因ではありません。それでも、サービサー勤務時代にこうした現実を目の当たりにしたことは、今でも私の心に強く残っています。
立派な家を建てても、住宅ローンの返済に追われ、家族との外食や旅行を我慢し、毎月の支払いを心配しながら暮らすことが、本当に幸せなのでしょうか。
私は、そうは思いません。
もちろん、高額な住宅を購入すること自体が悪いわけではありません。十分な資金計画があり、無理なく返済できるのであれば、それも素晴らしい選択だと思います。ただ、家は家族が幸せに暮らすための場所であって、家を購入すること自体が人生の目的ではないはずです。
5. かつては「出口側」、今は「入り口側」にいるからこそ
サービサーに勤務していた頃の私は、いわば住宅ローンの「出口側」にいました。すでに返済が困難になり、問題が深刻化してから関わる立場だったため、できることには限界がありました。
「もっと早い段階で、無理のない資金計画を立てられていたら……」
そう感じることも少なくありませんでした。
しかし、今は違います。
現在は不動産会社として、これから住宅を購入される方と向き合う、いわば住宅ローンの「入り口側」にいます。
住宅を購入する前だからこそ、できることがたくさんあります。単に金融機関からいくら借りられるかを考えるのではなく、将来の収入や生活費、教育費、万が一の出費なども考慮しながら、無理のない資金計画を立てることができます。
私は、サービサー勤務時代に経験したことを、今の仕事にこそ活かしたいと考えています。かつて住宅ローンの返済に苦しむ方々を出口側で見てきたからこそ、今度は入り口側で、同じような思いをする方を一人でも減らしたい。これは、不動産売買に携わるうえで、私が大切にしている思いの一つです。だからこそ、住宅購入を検討されている方には、ぜひ覚えておいていただきたいことがあります。
「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は違うということです。
住宅を購入することがゴールではありません。その家で、家族が安心して、幸せに暮らし続けられること。私は、そこまで考えた住宅購入のお手伝いをしていきたいと思っています。
6. 金利が上がる時代だからこそ、住宅の購入価格も大切
住宅を購入するとき、多くの方が新築住宅を候補にされると思います。新築住宅には、新しい設備や高い断熱性能など、さまざまな魅力があります。ただし、当然ながら購入価格も重要です。
例えば、次の2つの選択肢があったとします。
【A】新築住宅を購入する場合
住宅購入価格:3,500万円
【B】中古住宅を購入してリフォームする場合
中古住宅購入価格:2,000万円
リフォーム費用:500万円
合計:2,500万円
この場合、必要な予算には1,000万円の差があります。
仮に全額を金利3%・35年返済で借り入れた場合、毎月の返済額は次のようになります。
- A:3,500万円 → 約13.5万円/月
- B:2,500万円 → 約9.6万円/月
毎月約3.8万円の違いです。
もちろん、これはあくまで一例です。中古住宅の状態や必要なリフォーム工事によって、総費用は大きく変わります。それでも、購入価格を抑えることで、住宅ローンの負担を軽くできる可能性があります。住宅価格を抑えることは、将来の暮らしにゆとりを持たせることにもつながるのです。
7. 中古住宅を購入して、自分好みにリフォームするという選択肢
中古住宅と聞くと、「古い」「設備が使いにくそう」「修理費用がかかりそう」といった印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、中古住宅は一軒一軒、建物の状態が異なります。築年数が経過していても、大切に使用され、適切に維持管理されてきた住宅もあります。実は、同じ築年数の住宅であっても、建物の状態によってその価値は大きく異なるのです。建物の外観はもちろん、水回りや内装、床下の状態など、実際に現地を訪れて確認しなければ分からないことがたくさんあります。
最近では、必要な情報を入力してボタンを押すだけで、わずか1分ほどで査定額が表示されるサイトもあります。便利な時代になりましたよね。しかし、そうした自動査定では、建物の実際の傷み具合や維持管理の状況まで十分に反映されているとは限りません。
不動産の本当の価値を見極めるには、やはり現地に足を運び、自分の目で確かめることが大切です。
この点は、ぜひ覚えておいてくださいね。
さて、少し話がそれましたが、中古住宅は購入価格を抑えた分をリフォーム費用に充てることで、キッチンや浴室を新しくしたり、壁紙や床を張り替えたりと、自分好みの住まいに仕上げることもできます。また、土地の広さや立地条件など、新築住宅とは違った魅力を持つ物件に出会える可能性もあります。
大切なのは、最初から「新築しか考えない」と選択肢を狭めてしまわないことだと思います。
8. ただし、中古住宅なら何でもお得というわけではありません
ここは不動産会社として、ぜひお伝えしたいところです。中古住宅の購入では、価格の安さだけで判断することはおすすめできません。
特に確認しておきたいのは、次のような点です。
- 建物の状態や耐震性能
- 雨漏りやシロアリ被害の有無
- 屋根・外壁・給排水設備の劣化状況
- 過去の修繕履歴
- 土地の境界や道路との接道状況
- 将来的な建替え・再建築の可否
- 必要なリフォーム費用や将来の維持管理費
例えば、購入価格が安くても、入居後に屋根や外壁、給排水設備などの大規模な修繕が必要になれば、想定以上の費用がかかる場合があります。
また、土浦市には、市街化調整区域に所在する住宅もあります。こうした物件では、建物の状態だけでなく、将来の建替えが可能なのか、どのような法令上の制限があるのかといった確認も大切です。
さらに、物件によっては希望する住宅ローンを利用できない場合もあります。
「安く購入できたから良かった」ではなく、「購入してからも安心して暮らせるか」という視点が欠かせません。
9. 家を買った後の暮らしも大切にしてほしい
住宅ローンは、多くの方にとって長期間にわたる大きな支出です。住宅を購入すると、毎月のローン返済以外にも、固定資産税や火災保険料、将来の修繕費などが必要になります。また、お子さんの教育費や車の買替え、老後の生活費など、住宅以外にもさまざまな支出があります。せっかくマイホームを購入しても、住宅ローンの返済が家計を圧迫し、日々の生活を楽しめなくなってしまっては残念ですよね。
私は、住宅購入で大切なのは、家そのものの価格や立派さではなく、その家でどんな暮らしを送れるかだと思っています。
新築住宅にも、中古住宅にも、それぞれの良さがあります。大切なのは、周囲と比べたり、見栄を張ったりすることではなく、ご自身やご家族の暮らしに合った住まいを選ぶことです。少し予算を抑えたことで、家族旅行に出かけられる。子どもの教育費に余裕を持てる。将来に向けて貯蓄ができる。そうした日々の暮らしのゆとりも、マイホームを持つ喜びの一つではないでしょうか。
家族を幸せにするために購入した家が、家族の生活を苦しめることになってはいけない。
これは、サービサー勤務時代の経験から、私がずっと大切にしている考え方です。
10. 土浦市で住宅購入をお考えの方へ
株式会社かけはしでは、土浦市の土地・中古戸建住宅の売買を専門に取り扱っています。
「住宅ローンはいくらまで借りられるんだろう?」
「新築と中古、どちらが自分たちに合っている?」
「中古住宅を購入してリフォームした場合、全部でいくら必要?」
まだ具体的な物件が決まっていなくても、住宅購入に関するご相談は大歓迎です。購入できる金額だけでなく、無理なく返済できる予算を考えることも、家探しの大切な第一歩です。新築だけでなく、中古住宅や土地からの家づくりも含めて、ご自身に合った住まいを一緒に考えてみませんか?
家を買うことがゴールではなく、購入した後も安心して暮らしていただくこと。株式会社かけはしは、そんな家探しをお手伝いしたいと考えています。
参考資料
- 国土交通省「平成24年度 国土交通白書」住宅ローン金利の推移
- 住宅金融支援機構「フラット35」金利情報
- 住宅金融支援機構「フラット35リノベ」
※記事中の金利情報は2026年10月時点のものです。住宅ローンの適用金利や融資条件は金融機関・商品・審査内容等によって異なります。シミュレーションは概算であり、実際の借入条件や返済額を保証するものではありません。

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